【IT関係者のためのTOEIC講座4】

IT関係者のためのTOEIC講座

今回はIT関係者向けに「知っている単語の知らない意味」をお届けします。
次の4つの単語の意味です。
TOEIC に出てくる意味ですので、ぜひご覧ください。

  • protocol
  • grant
  • signature
  • develop

protocol

protocol と聞くと、 TCP/IP やUDP、HTTP などの「通信プロトコル」を連想する IT関係者も多いのではないでしょうか。
もちろん、 protocol には「通信プロトコル」という意味もあります。
そもそも TCP/IP, UDP, HTTP の最後の P は protocol の略ですね。

一方、protocol には「通信プロトコル」のほかに、「外交儀礼」や「手順」という意味もあります。
こちらの意味を把握しておくことも重要です。

例えば、TOEIC 公式問題集に safety protocol という用語が出てきます。
「安全のための手順」という意味です。
このように、「通信プロトコル」ではない意味でTOEICに出てきます。

ちなみに、私はprotocol を「何かをうまくおこなうための決まりごとや手順」と把握していました。
このように覚えておくと、知らない意味で出てきても、文意をある程度把握できますので、よろしければ参考にしてください。

grant

grantには「許可する」「(権限などを)与える」という意味があります。

例えばデータベース言語のSQLには、基本的なコマンドとして grant コマンドがあります。
データベースを触ったことがあるかたならご存知ですね。
IT業界ではデータベースに限らず、grantという単語をときどき目にします。

grant には「許可する」「与える」という意味のほかに、名詞で「助成金」という意味もあります。
TOEIC公式問題集に grant が出てきますが、そこでは、この助成金という意味で使われています。
しかもキーワード(主要な単語)で使われているため、「助成金」という意味を知らないと、回答するのに時間がかかり、また正答率も下がります。
「助成金」という意味も、ぜひ覚えておくことをお勧めします。

※ 余談ですが、私は grant という単語を見ると、オラクル社のトレーニングを思い出します。
2002年前後にオラクル社のデータベースのトレーニングを受けた際に、テキストに載っていたユーザ名が「アムロ」など機動戦士ガンダムのキャラクターの名前になっていて、とても印象に残っているためです。
昔話で恐縮ですが、共感してくれる方もいらっしゃるかもしれないと思い、書かせて頂きました。

signature

電子メールの最後につける署名を signature といいますね。この単語を知っているIT関係者は多いと思います。

名詞で使われるときは「署名」などの意味がありますが、形容詞で使われると「特徴的な」という意味です。

そしてTOEICでは、この「特徴的な」という意味で出てきます。
ご存知なかった方は、この機会に覚えておくことをお勧めします。

develop

developの意味は?と聞かれたら 「開発する」と答えるIT関係者が多いと思います。

もちろん正解ですが、もう1つ、覚えておいた方がよい意味があります。
それは「(計画、考えなどを)進展させる」という意味です。

「開発する」が物事を前に進める、ポジティブな意味ですので、「進展させる」という意味で出てきても、なんとなく文意がわかったような気になりますが、単語の意味を明確に把握していないと、文意がぼやけてきます。

developに「進展させる」という意味があることを、明確に把握しておくことをお勧めします。

なお develop には他にも意味があります。
英和辞書を引くと、数十個の訳語が載っていて、圧倒されます。

このような場合は、英英辞書を引くことをお勧めします。
オンラインの英英辞書には、次の5種類の意味が載っています。

覚えようとしても、すぐ忘れてしまうことが多いですが、何度か目にしていると覚えられますので、この機会に一度、確認していただければと思います。

    1. 発達する、進展させる
    2. 開発する
    3.( 感情や感覚を)持ちはじめる
    4.( 技術や能力を)高める
    5. (病気を)患う、発症する

まとめ

今回は「IT関係者がよく知っている単語の、IT関係者が知らない可能性が高い意味」をご紹介しました。

知っている単語が出てくると、意味を理解できているような気がして、実際はわかっていないのに、わかった気になってしまうことがあります。

わかった気になってしまうと、意味が曖昧なままとなってしまいますので、英文の意味が正確に把握できていないと感じたら、知っている単語でも辞書をひいてみることをお勧めします。