【洋書で英語学習】The Goal

洋書で英語学習

今回は The Goal を紹介します。
1984年に刊行された本ですが、評判がよいので読んでみました。

The Goal は、物理学者のエリヤフ・ゴールドラット博士により執筆されたビジネス小説です。
17年間、日本語への翻訳だけが認められなかった、いわくつきの一冊だそうで、日本語版も出版されていますが、出版は 2001年です。
いまだに売れ続けている、時代を超えた名作です。

■ あらすじ

ときは20世紀後半。
米国の製造業が日本の製造業に押されていた時代。
主人公は、マツダの車に乗る工場長のアレックス。
会社の業績と、担当する工場の業績が、ともに悪く、
あと3か月で生産性を改善できなければ工場を閉鎖すると上司から通告される。
絶体絶命のアレックス。だが、ひょんなことから学生時代の恩師と再開し、アドバイスをもらう。そして...

という感じで始まるストーリーです。

テーマは生産管理で、工場の生産性や利益を上げる話です。

このようにかくと、生産管理に興味がない人にとっては面白くなさそうに思えますが、実はこの本、かなり面白いです。
私は工場の生産管理の知識はほぼゼロですが、推理小説のように、ヒントから核心にせまっていく感じがとてもよく、読み始めるとストーリーに引き込まれました。

※ なおこれは洋書を読んだ感想です。日本語版を読んだわけではありませんので、ねんのため捕捉します。

■ 難易度

この本はフィクションです。

厳密には、小説のあとに事例紹介が付いているので、フィクション+ノンフィクションです。

著書「デスマーチに追われるIT技術者が勉強せずに英語力を身につけてキャリアアップした方法 」にも書きましたとおり、一般的にはフィクションの方がノンフィクションより、多くの日本人にとって難解です。

この本も例にもれず、ノンフィクションよりは難解ですが、内容に引き込まれるため、読み進めやすいです。

ただし、使われている単語には、なじみのない単語もけっこうあり、それなりに辞書をひく必要がありました。
これは、フィクションであるという理由のほかに、生産管理の用語が使われていることも影響していると考えられます。

■ 英語学習の観点での The Goal

英語学習の観点では、上記の通り、なじみのない単語を辞書で引く回数が増えますが、小説部分の内容が面白いので、ビジネスパーソンにとっては、多読に向いている本といえます。
もちろん個人差があるので、この本を面白くないと感じるかたもいらっしゃるかもしれません。
しかし、ベストセラーとして、いまだに売れ続けていることからみても、多くの人にとって面白く、多読に向いている本といえます。

■ まとめ

著者のエリヤフ・ゴールドラット博士は2011年に他界されました。
しかし、この本は、これから何十年間も、多くの人に読まれると思います。
名著を執筆するというのは、本当に素晴らしいことですね。

ノンフィクションよりは辞書をひく回数が増えますが、英語力に自信のある方で、この本をまだ読んでいない方、特にビジネスパーソンの方は、この本の英語版を読んでいただければと思います。

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