今回も前回に引き続き、「その単語は知っていても、その意味は知らない」という状況に陥りやすい単語をご紹介します。
【復習】なぜ知っている単語の知らない意味をおさえておくべきなのか
TOEICは問題量が多いため、効率よく問題を解く必要があります。
知っている単語が知らない意味で使われている場合、文意がわからなくても、考えればわかるように思えます。そして何度も読み返してしまい、時間を使ってしまうことになりがちです。
知らない単語や表現なら、わからないとあきらめて次に進みやすいのですが、知っている単語が知らない意味で使われている場合、時間を無駄に使ってしまいやすいのです。
このようなことを避けるために、知っている単語の知らない意味をあらかじめおさえておくことが大切です。
それでは本題に入ります。
今回は次の5つの単語と意味を紹介します。
- account
- order
- provision
- plan
- paperwork
account
account は、ビジネスでは名詞の「預金口座」「顧客」の意味でよく使われますが、動詞で「説明する」「責任をとる」という意味もあります。
account for ~ のように使われます。
【例文】
Can you account for your movements on that night?
【日本語訳】
-
その晩、何をしていたのか、説明してもらえますか?
企業などの説明責任を意味する単語が accountability であることを知っていれば、推測できそうな意味ですが、はじめから把握しておいた方がよいです。
また account for には「原因になる」「占める」という意味もあります。
【例文】
Afro-Americans account for 12% of the US population.
【日本語訳】
-
アフリカ系アメリカ人は米国の人口の12%を占める。
【例文】
Recent pressure at work may account for his behavior.
【日本語訳】
-
最近の仕事でのプレッシャーが、彼の行動の原因になっているのかもしれない。
このように account にはいろいろな意味がありますが、混乱しないように、この機会に意味を理解しておくことをお勧めします。
order
order は「注文」という意味ですが、「注文したもの」を意味することがあります。
「注文」と「注文したもの」は一見、似ている訳語に思われるかもしれませんが、前者は動作、後者はモノを指すので、実際に文中に出てくると戸惑いやすいです。
英語にはこのようなパターンの単語がけっこうあるので、慣れている方はよいのですが、慣れていない方は「注文したもの」という意味もあることを覚えておいてください。
provision
provision は「準備」という意味でよく使われますが、契約の「条項」を意味することがあります。
TOEICでは手紙が示され、その手紙の文中で契約書について述べられるような問題が出ます。この場合は条項という意味で使われることがあります。
「準備」「条項」の両方の意味でTOEICには出てきますので、覚えておいてください。
【例文】
All other provisions of the previous contract will remain unchanged.
【日本語訳】
-
以前の契約における他のすべての条項は、変更されません。
plan
planはご存じのとおり「計画」という意味ですが「図面」という意味もあります。
図面も広い意味での計画と考えれば、推測はできそうですが、推測する時間を節約できるよう、図面という意味も覚えておくことをお勧めします。
paperwork
paperwork は「書類仕事」という意味ですが「書類」という意味もあります。
前者は抽象的な概念、後者はモノを指すので、文中で出てきても戸惑わないように、覚えておいてください。
以上、前回と今回の計2回で、10個の単語と意味をご紹介しました。
似ている意味でも、あらかじめ意味を把握していないと、文中で出てきたときに混乱しやすいので、この機会に意味を覚えていただければと思います。