こんにちは。
今回はIT関連の英語用語についてです。
ITではカタカナの用語が多く、普段、意識していなくても、自然と英語用語を覚えられることが多いです。
例えばネットワークやデータベースに対応する英単語は network, database ですし、OS, PC, TCP などの略語(頭字語)も日本でそのまま使われています。
しかし中には、日本語での用語を知っているだけでは、英語圏での用語を知っていることにならないものもあります。
今回は2つの用語について説明します。
◆ パスワードの総当たり攻撃
パスワードの総当たり攻撃は、考えられるパスワードをすべて試して、パスワード認証を破ろうというものですね。
例えばパスワードが数字の2ケタなら、あらかじめパスワードを知らなくても00~99までの100個のパスワードを試せば認証を突破できます。
ここからが本題ですが、それではこの「総当たり攻撃」を英語で何というでしょうか。
“attack with trying all possible passwords”
のようにいえば通じると思いますが、長いですね。
もっと短くスマートに伝えられたほうが、コミュニケーションがスムーズにいきます。
このようなときに英語用語を知っていると便利です。
パスワードの総当たり攻撃を意味する英語用語は “brute-force attack” です。
brute force は「(知性が感じられない)馬鹿力」「暴力」などの意味です。
今度機会があったときに使ってみると、コミュニケーションがスムーズにいきそうですね。
◆ 「不正な」
※ 以下は英語初級者のかた向けの説明です。上級者のかたは読み飛ばしてください。
IT では「不正な」という言葉がよく出てきますね。
例えば CUIでコマンドの実行時に引数の指定を間違えると、「不正な引数です」というエラーが出ることがありますが、英語環境でのエラーは invalid argument であるなどです。
このようにIT では ‘invalid’ が「不正な」と訳されることが多いですが、例えばセキュリティの観点で「不正なプログラム」といいたいときは、どのようにいえばよいでしょうか。
“invalid program” でしょうか。
‘invalid’ の意味は「正しくない」です。
一方、「不正なプログラム」という場合の「不正」は「悪意のある」という意味で使われます。
したがって “malicious program” といったほうが適切です。
以前は不正といえば ‘invalid’ を意味することが多かったですが、最近は malicious を意味することも多いので、うまく使い分けられるとよいですね。