今回も英語学習におすすめの映画を紹介します。
「HACHI 約束の犬」(2009年 原題 Hachi: A Dog’s Tale)です
HACHI 約束の犬 とは
「HACHI 約束の犬」は、日本映画「ハチ公物語」のハリウッドでのリメイク作品で、2009年に公開された映画です。
舞台は日本ではなく、米国の町に設定されています。時代も大正~昭和初期ではなく、現代に設定されています。
主演はリチャード・ギアです
HACHI 約束の犬 が英語学習におすすめの理由
この映画が英語学習に向いている理由は、3つあります。
◆馴染み深いストーリー
忠犬ハチ公の話なので、ほとんどの日本人が知っています。途中でストーリーがわからなくなる心配がありません。
一部の会話の内容を理解できなくても、そのまま見続けることができるので、ストレスをあまり感じずに映画を見ることができます。
◆万人受けする内容
人間に忠実な犬の話なので、よほど犬が嫌いな人を除き、ほとんどの人にとって好ましい内容です。
よく「ビバリーヒルズ青春白書」は男性が見ても面白くなかったり、反対に暴力的な映画は女性受けが悪かったりなど、評判がよい作品でも万人受けはしないことも多いですが、忠犬ハチ公の話は、桃太郎や金太郎と同様に、嫌いだ、という人はほとんどいないと考えられます。
◆英語が日常会話で標準的
英語が日常会話で標準的である点も、英語学習に向いています。
一部、早口で聞き取りにくいところもあると思いますが、早口で聞き取れないところがあったら、繰り返して聞いてみると、わかることも多いです。
また、テレビシリーズに比べセリフの量が少なめですが、これは映画なので仕方がないです。映画は映像と音楽だけで展開するシーンがテレビシリーズに比べて多いなどの理由により、セリフの量が少なめになってしまうためです。
テレビシリーズに比べてセリフの量が少ない点は、映像が綺麗で作品に惹き込まれ、飽きずに見ることが出来る、とプラスにとらえることができます。
気になる点
全体として英語学習に向いている作品ですが、長所ばかりではありません。
◆舞台が渋谷でないことによる違和感
ハチ公物語なのに、舞台が渋谷でなく米国であることに、違和感を感じるかたも多いと思います。
リチャード・ギアが関東在住の大学教授を演じるよりは、舞台が米国の方が自然と思って、あまり気にしないようにしましょう。
◆エキサイティングな映画ではない
全体的にほのぼのとした内容であるため、エキサイティングな映画ではありません。ハラハラ、ドキドキする要素がほとんどありません。
また、ストーリーがはじめからわかっているので、見ていて退屈に感じる人もいるかもしれません。
飽きずに最後まで見られるかどうかは、作品にどれだけ感情移入できるかにかかっています。
結論
総合的に判断すると、「HACHI 約束の犬」は、英語学習に向いている題材といえます。
多くの日本人が忠犬ハチ公のストーリーを知っているので、ストーリーが途中でわからなくなることが少なく、英語音声でも気楽に最後まで見ることができます。
エキサイティングな映画ではありませんが、その分、万人受けする内容ですので、とても面白いというほどではないかもしれませんが、見やすい映画です。
作品選びに困ったときは、よかったらこの映画を見てみてください。
【TOEIC対策】関連記事を読んでみよう
この映画は、ヨーロッパやアジアでは劇場で公開されましたが、北米では劇場公開されずにDVD化されました。
この点について、ニュースサイトに記事があったので紹介します。
TOEICの問題文に似ているので、TOEICの点数を上げたい方は、問題文に慣れるために読んでみてください。
【英文】
Sony is sending “Hachi: A Dog’s Tale” straight to DVD.
It’s a surprising move, given that the movie boasts Oscar-nominated director Lasse Hallstrom and a big star in lead actor Richard Gere.
Add in a heartwarming true story about a loyal pooch and you’d think it would stand to clean up at the box office.
No word yet on why Stage 6 (a division of Sony) decided to forgo a U.S. release for the movie, but the studio did confirm the move to TheWrap.
The DVD has a street date of March 9, 2010.
【出典】
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http://www.thewrap.com/sony-sends-geres-hachi-straight-dvd-11993/
【邦訳】
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ソニーは「HACHI 約束の犬」を(米国では劇場公開せずに)直接DVD化する。
アカデミー賞にノミネートされた監督であるラッセ・ハルストレムや、主役のビッグスター、リチャード・ギアの名前を考えると、これは驚きである。
心温まる忠犬の実話であることを考慮すれば、劇場でチケットが売れると思われるであろう。
米国での公開を見送った理由について、ステージ6(ソニーの部署)からの説明はないが、そのスタジオ(ステージ6)は TheWrap (ニュースサイト)に対して(直接DVD化することを)認めた。
DVDは2010年3月9日にリリース予定である。
【単語】
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boast 持つ、持っている
forgo 諦める、控える
pooch 犬
division (企業の)部、課
【補足説明】
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“given that ~” は 「~を考えれば、考慮すれば」 という意味です。
TOEIC では、例えば “given that” の部分が空欄になっていて、何が入るのかを選択肢から選ぶ、という問題が出ることがあります。