今回、ご紹介する英語学習の題材は、Malcolm Gladwell の Outliers です。
※ 洋書ですので、上級者向けの記事となります。
Outliers とは
Outliers は、ニューヨークタイムズでベストセラーの1位になったノンフィクションの洋書です。
人が成功する要因を分析した本です。
有名な「1万時間の法則」は、この本に書かれていることです。
「各分野で活躍している一流の人は、その分野で1万時間の経験を積んでいる」という法則です。
著者の Malcolm Gladwell はカナダ出身のジャーナリストで、これまでに出版した本5冊のすべてがニューヨークタイムズのベストセラーに名を連ねています。
ちなみに Outliers の前作の Blink という作品も面白い内容で、こちらは直感について分析した本です。
Outliers は New York Times のベストセラーに1位で初登場しましたが、これは前作の Blink が面白かったことも一因かもしれません。
なお、私は Outliers の日本語版を読んだことはありませんが、日本語版も「天才! 成功する人々の法則」というタイトルで出版されています。
今回の記事は、英語版(原書)に関する記事です。
Outliers が英語学習に向いている理由
Outliers が英語学習に向いている理由は次の3点です。
◆ ノンフィクションである
本にもよりますが、傾向としては、英語学習者にとってはフィクションよりノンフィクションの方が読みやすいです。
フィクションの場合、通常は、登場人物や環境、世界観を、本を読み進めながら把握することになります。
(かなり有名な作品で、登場人物や世界観があらかじめわかっている場合を除きます)
一方、ノンフィクションは事実や考察を述べているので、登場人物や環境について、すでに知っていることがあります。
例えば本書の場合、ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズの名前が出てきますが、多くの人はすでに彼らのことを少しは知っています。
したがって、傾向としては、英語学習者にとって洋書はノンフィクションの方がよみやすいです。
(傾向ですので、わかりやすいフィクションも存在します)
◆ 内容が面白い
ベストセラーの1位を獲得しただけあり、内容が面白いです。
個人差はあると思いますが、多くの人に向いています。
◆ 文章が読みやすい
Malcolm Gladwell の文章はストレスを感じさせない文章で、読みやすいです。
洋書ですので、特に最初のほうは辞書を引く回数が多くなりますが、読みやすい洋書といえます。
※ ただし、読みやすいといっても洋書ですので、ある程度の英語力は必要です。
洋書の読み方
ここでお勧めの洋書の読み方をご紹介します。
洋書を読むときは、知らない単語をすべて辞書で調べていると、途中で飽きて読むのをやめてしまう可能性が高くなります。
したがって、大意を把握するために調べたほうがよい単語だけ、辞書で調べることをお勧めします。
「この単語の意味は知らないけれど、ネガティブな意味なんだろうな」のように、意味が推測できて、しかもその単語の正確な意味がわからなくても大意の把握に影響しないようなら、その単語については辞書を引かないで読み進めるということです。
しかし、そうはいっても、はじめの数十ページはどうしても辞書を引く回数が多くなります。
これは仕方がないです。
内容がわからなければ、読み進めることができないためです。
著者にはそれぞれ文章のくせがあるので、数十ページ読むと著者の文章に慣れてきて、また意味がわからない単語も減ってきます。
こうなれば、一気に最後まで読むことが出来ます。
はじめの数十ページは、どうしても時間がかかってしまいますが、内容が面白ければ飽きずに読み進められることも多いので、はじめの数十ページ、例えば30ページや50ページ、80ページを読むことをまず目標にしてください。
もし目標のページ数を読む前に、飽きて読めなくなってしまった場合は、その本の内容が面白いと感じたら、英語力が上がってから再チャレンジすればよいです。また内容に興味が持てなければ、他の本を選ぶことをお勧めします。
まとめ
Outliers は、人が成功する要因を分析したノンフィクションで、英語学習に向いています。
洋書なので上級者向けですが、ベストセラー1位になった有名な面白い本ですので、英語力にある程度自信があるかたは、よかったら読んでみてください。