今回、紹介するのは「くまのパディントン」です。
子供向けの作品ですが、英語を学習するための題材として向いているので、紹介します。
くまのパディントンとは
「くまのパディントン」(原題: A Bear Called Paddington)は、イギリス人の作家 Michael Bond によって書かれた作品です。
主人公のパディントンのキャラクターは有名ですので、みなさんも、見たことがあるかもしれませんね。
赤い帽子をかぶり、青いダッフルコートを着て、茶色のスーツケースを持ったクマです。
ちなみに「くまのパディントン」シリーズの発行部数は、全世界で3,000万部以上だそうです。
「くまのパディントン」が英語学習に向いている理由
「くまのパディントン」は、次の3つの理由から英語学習に向いています。
◆ ストーリー展開のテンポがよく読みやすい
子供向けではありますが、ストーリー展開のテンポがよく、読みやすいです。
また登場人物が少ないため、状況を把握しやすいです。
シンプルな英文ですが、学校の教科書を中心に英文を読んできた日本人にとっては、はじめてみるような文も多いです。
学校の英語の教科書を基本編とすると、応用編のような文が並んでいます。
これらに目をとおすと英語脳が身につきやすいので、「くまのパディントン」は英語学習におすすめです。
◆ 基本的な単語が身につく
基本的な単語で、日本人の英語学習者があまり知らない単語が使われているので、基本的な単語力が上がります。
◆ 一冊のボリュームが少ない
「ハリーポッター」などは、一冊のボリュームが多めですが、「くまのパディントン」はボリュームが多くありません。
例えば私の手元にある本は、150ページくらいです。
量が多くないので、読破することによる達成感を得やすいです。
洋書の読み方のおさらい
ここであらためて、洋書の読み方をおさらいしておきましょう。
洋書をよむときは、ストーリーの大意を把握してなるべく辞書をひかずに読む進めるようにすると、途中で挫折せずにすみます。
大意の把握に必要があるときだけ、辞書をひき、それ以外の単語は辞書をひかないようにします。
しかしはじめの数十ページは、ある程度辞書を引く必要があります。これは仕方がないです。
50ページや80ページを過ぎた頃から、あまり辞書をひかなくても読み進められることが多いです。
なお注意点としては、英文を読むときは、後ろから前に読まないで、必ず前から後ろに文を読んでください。
後ろから前に読むと英語脳が身につかないためです。
英語を前から後ろに読む方法の詳細は、以下の本に書きましたので、詳しく知りたい方はこの本を参照してください。
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「デスマーチに追われるIT技術者が勉強せずに英語力を身につけてキャリアアップした方法」(秀和システム)
どのような単語を辞書で調べたほうがよいのか
洋書のフィクションをあまり読んだことがない方は、人の細かい動きや表情、感情に関する単語を辞書で調べることをおすすめします。
誰が何をしているのか、どのような感情を持っているのかを把握するためです。
例えば、くまのパディントンには次の単語が使われています。これらの単語の意味を把握しておくと、読みやすくなります。
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blush 赤面する
grunt うなる、不平をいう
murmur 小声でいう、ぶつぶつ不平をいう
whisper ささやく
これらの単語は子供向けのフィクションによく出てきます。
はじめは辞書を引く回数が増えることになりますが、これらの基本的な単語をおさえておくと、ストーリーを理解しやすくなります。
また次のような表現も「くまのパディントン」に出てきます。
感情に関わる表現ですので、意味を知らない場合は、辞書をひいて把握しておくことをおすすめします。
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one’s eyes gleamed 目が光った
他には、何度も出てくる単語で気になったものがあれば、調べてみることをおすすめします。
たとえば「くまのパディントン」では expedition (意味 小旅行)が何度か出てきます。
まとめ
「くまのパディントン」は、ハリーポッターなどに比べ1冊のボリュームが少なく、読破しやすいです。
またこの本を読むことで、小説を読むための基本的な単語力が上がり、英語脳のトレーニングにもなるので、初級者、中級者の方におすすめの本です。
英語学習の題材を選ぶ際に、「くまのパディントン」を検討してみることをおすすめします。