【TOEIC講座:関係詞】whichever

今回は文法問題の対策です。
whichever について解説します。

◆ 文法問題、語法問題を解くための英語力

本題に入る前に、文法問題、語法問題を解くための英語力について、少し解説します。

私がTOEIC700点前後の英語力だったときに、米国に1年間住んだことがある TOEIC 800点台の友達が、次のように言っていました。

「文法や語法の問題は、直感で答えがわかることが多いよ」

そのときの私は「へぇー、そうなんだ」と思いましたが、いつの間にか自分も、そのようになりました。
不正解の選択肢を見ると、直感的に「これは違うな」と思えることが多くなりました。

このように文法や語法の対策は、文法や語法だけの対策をするというより、英語に触れているといつの間にか文法力や語法力がついてきて正解できるようになります。

しかし、直感だけでは正解できない問題もあります。
そのような問題は、知識をもとに理論的に考えて正解を選ぶことになります。

ここまでをまとめると、文法問題や語法問題を解くための英語力には、次の2種類があります。

    (1) 英語に触れることで身につく「感覚」
    (2) (1)を補う「知識」

今回ご紹介する内容は、(2)の知識です。

◆ whichever の使われ方

whichever は、文法的には複合関係詞と呼ばれます。
使われ方には、大きく次の2種類あります。

1. どれでも の意味

    You can buy whichever you like.

    好きなものを買っていいよ。

2. どちらが~しても の意味

    Whichever wins, she’ll be happy.

    どちらが勝っても、彼女はハッピーでしょう。

大きく分けると、これらの2種類ですが、実際の問題で素早く正解するためには、もう少し多くのパターンを知っておいた方がよいです。
パターンを知らないと、空欄を補充する問題などで、短時間では正解を選びにくいことがあるためです。

以下に whichever の使用パターンを説明します。

◆ 1. 「どれでも」の意味で使われるパターン

    (a) You can buy whichever you like.

     好きなものを買っていいよ。

    (b) You can buy whichever shirt you like.

     好きなシャツを買っていいよ。

    (c) You can buy whichever fits you.

     あなたに似合うものならどれでも買っていいよ。

(b)は whichever のあとに shirt という名詞が来ています。
このように whichever のあとに名詞がくるパターンがあります。

また (a), (b) は whichever 以下の文で whichever がlike の目的語になっています。
一方、 (c) は whichever 以下の文で whichever が主語になっています。
このように whichever は目的語だけでなく主語にもなれます。

また、whichever の次に名詞がきて、かつ、”whichever + 名詞” 以下の文で “whichever + 名詞” が主語になることもできます。

    The award will be given to whichever team achieves outstanding result.

    その賞は、卓越した成果を達成した、どのチームにも与えられるでしょう。

◆ 2. 「どちらが~しても」のパターン

    (a) Whichever wins, she’ll be happy.

     どちらが勝っても彼女はハッピーでしょう。

    (b) Whichever team wins, she’ll be happy.

     どちらのチームが勝っても彼女はハッピーでしょう。

    (c) Whichever road you choose, I’ll go with you.

     あなたがどちらの道を選んでも、私はあなたと一緒に行きます。

(b)は whichever の次に team という名詞が入ったパターンです。

また (c) は whichever 以下の文で “whichever road” が目的語になっているパターンです。
ちなみに(a), (b) ではそれぞれwhichever 以下の文で whichever, whichever team が主語になっています。

まとめ

今回は whichever の使われ方について解説しました。
大きく2種類の使われ方があり、(1)「どれでも」 (2)「どちらが~しても」でしたね。

またwhichever の次に名詞が来ることがあり、また主語になる場合や目的語になる場合がありました。

今度 whichever が出てきたときなどに、どのパターンなのか考えてみると、理解が深まると思います。今回の記事を参考にしていただければ幸いです。